「相続についてのお尋ね」とは

被相続人が亡くなってから数か月すると(2~3年後のこともあります)、税務署から「相続についてのお尋ね」が郵送されてくることがあります。この「相続についてのお尋ね」は、税務署が相続税発生の可能性ありと判断した方々に送付します。

税務署は、市町村からの通知で亡くなった方の氏名等を知ります。そして、税務署では、所得情報、固定資産情報、生命保険金情報などが蓄積されており、相続税が発生するかどうかの目星を付けます。こうして、税務署は、おそらく相続税が発生するであろうと判断した相続人などに対し、「相続についてのお尋ね」を郵送して、相続税の申告を促すのです。

また、税務署が相続税の発生を確実と見ている場合には、「相続についてのお尋ね」と相続税申告書の書式がセットで郵送されてきます。

「相続についてのお尋ね」が来たときは

税務署が「相続についてのお尋ね」を送付するということは、それなりの材料があって相続税発生の可能性ありと判断されたわけですから、放置して無申告のままにすると、税務調査が行われて課税の決定処分をされる可能性が高いです(借金が多いなどの理由で、結果的に相続税が発生しないこともありますが)。そうなると、無申告加算税や延滞税まで課されて、余計な税金を負担しなければならなくなることも多いです。

したがって、「相続についてのお尋ね」を無視することは、得策ではありません。「相続についてのお尋ね」が届いてどうしたら良いか分からない、また、相続手続をどう進めるか分からないなど、お困りの方がいらっしゃいましたら、まずは相続手続に詳しい弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

「相続についてのお尋ね」が来ない場合

「相続についてのお尋ね」が来ないからと言って、相続税の申告をしなくてもよいわけではありません。税務署は、相続税が発生しないと判断したから、「相続についてのお尋ね」を送付しないわけではないのです。「相続についてのお尋ね」が来ない場合でも、税務署の職員が税務調査に来て課税の決定処分をされ、無申告加算税や延滞税も課税された事例は少なくありません。

また、配偶者の税額軽減(相続税法19条の2)、小規模宅地等についての課税価格の特例(租税特別措置法69条の4)の適用を受けるためには、被相続人が死亡してから10か月以内に相続税の申告をすることが必要となります。相続税の申告をしなかったことで、これらの適用を受けられず、本来ならば発生しなかった相続税が発生してしまった事例も少なくありません。したがって、「相続についてのお尋ね」が来ない場合でも、弁護士などの専門家にご相談いただくのが良いでしょう。

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