弁護士木村哲也

墓地・墓石(「墳墓」)や、仏壇・位牌(「祭具」)などを祭祀財産といいます。祭祀財産の所有権は、一般的な相続の対象とはならず、遺産分割の対象ではありません。これらを法定相続分や遺産分割協議の結果によって分割してしまうと、祖先を祀るという目的を達せられなくなる場合が多いからです。

そして、民法では、祭祀財産の所有権は、「慣習に従って祖先の祭祀を承継すべき者」(祭祀承継者)が承継すると定められています。相続放棄をしても、祭祀財産を承継することは可能です。

遺骨については、そもそも所有権の対象となるかについては見解が分かれており、この点について明言した最高裁判所の判断もありませんが、祭祀承継者が管理すべきものと考えられています。

Q&Aはこちらからご覧ください

No Q&A
1 遺産分割の手続は?
2 遺産分割の方法は?
3 代襲相続とは?
4 法定相続人とは?
5 法定相続分とは?
6 特別受益とは?
7 寄与分とは?
8 遺留分と遺留分減殺請求とは?
9 遺留分減殺請求の手続は?
10 遺言(遺言書)とは?
11 遺言書はどのようにして作成しますか?
12 相続放棄とは?
13 相続放棄の手続は?
14 限定承認とは?
15 相続できる財産(遺産の範囲)とは?
16 生命保険の保険金は遺産に含まれますか?
17 死亡退職金は遺産に含まれますか?
18 祭祀財産(墓地、仏壇、位牌など)は遺産分割の対象となりますか?
19 祭祀財産(墓地、仏壇、位牌など)を誰が引き継ぐかについては、どのようにして判断されますか?
20 預貯金は遺産分割の対象となりますか?
21 相続において不動産の時価はどのようにして評価しますか?
22 遺産分割における不動産の分割方法は?
23 遺産の中に賃貸不動産がある場合、相続開始(被相続人の死亡)から遺産分割成立までの賃料は、誰のものになりますか?
24 葬儀費用は喪主の負担となりますか?相続人全員の負担となりますか?
25 相続放棄をする場合に受け取れるもの、受け取れないものとしては、それぞれどのようなものがありますか?