1 背景

お客様(70代の女性)から、昭和50年代に亡くなった父名義の不動産について、お客様の単独所有とする内容での遺産分割の話し合いを持ちかけているものの、連絡が取りづらい相続人や、遠方にいて全く返答がない相続人がいて、協議が進まないということでご相談をいただきました。
不動産をお客様の単独所有とすることについては、お客様を除いた10名の相続人のうち、6名の相続人からはすでに同意を得ていましたが、残り4名については、何度か手紙を送っても返答がないなどして、同意が得られていない状況とのことでした。

すでに遺産分割の話し合いを持ちかけてから2年ほど経過しており、できるだけ早く決着をつけたいとのことで、当事務所にご依頼いただきました。

2 当事務所の活動と結果

当事務所の弁護士は、お客様の意向に基づき、同意が得られていない4名の相続人に対して、不動産をお客様の単独所有とすることに理解と協力を求める内容の手紙を送付しました。
また、その手紙の文中で、今後も何らの連絡・返答もない場合には、家庭裁判所での手続(遺産分割調停・審判)を申立てて進めていくことを、あわせて通知しました。

その結果、同意を得られていなかった4名全員が、こちらの要望に応じて、署名捺印した遺産分割協議書等を送付してきたため、ご依頼から1か月ほどで、不動産をお客様の単独所有とする内容での遺産分割協議を成立させることができました。

3 所感

被相続人の死亡から長期間経過した遺産分割では、相続人の数も多く、また、全く交流がなく、連絡が取れない相続人がいたりするなどして、相当の期間にわたって協議が進まないままとなっていることがよくあります。
このような場合でも、家庭裁判所での遺産分割調停・審判を視野に入れて、協議の段階から弁護士が介入することで、短期間でスムーズに解決に至るケースも少なくありません。

4 お客様の声

2年くらいかかっていた問題がようやく解決し、家族一同安心致しております。
シティさんにお願いをして本当に良かったです。
有難うございました。
解決事例12
※クリックすると拡大されます。